2015年07月29日
昼も夜も暑く、寝苦しい夜に悩む日本列島。睡眠不足と夏の暑さで、バテてしまったなんて人も多いのではないだろうか?
7月29日放送の「とくダネ!」では、熱帯夜の快眠対策を特集。その中でキーワードとなっていたのが”深部体温”だが、それはどんなものなのだろうか。
深部体温とは
人間の体には体の表面の体温”皮膚体温”と、心臓などの大切な臓器を守る役目のある”深部体温”がある。睡眠の前には深部体温を下げることで、体全体の代謝や脳の温度を下げて眠りに入っているのだとか。
つまり、快適に眠るためには寝る前に深部体温をうまく下げるのがコツだという。
深部体温を下げるコツ1:体温を上げる
不思議な話だが深部体温を下げるには、一度体温を上げるといいのだとか。
体温を上げるためには「軽い筋トレやストレッチ」、「3~5分でも湯船につかる」などの方法がいいそうだ。
深部体温を下げるコツ2:太い血管を冷やす
効率的に深部体温を下げるコツは、首筋、脇の下、足の付け根など、太い血管が通っているところを氷枕などで冷やすこと。おでこなど太い血管が通っていないところは、冷やしてもあまり意味はないそうだ。
他にもエアコンのタイマーをセットする場合には、最低3時間は深い眠りが取れるように調節することを勧めていた。
寝る前にコップ1杯の水を
暑くて寝苦しい夜には、熱中症を避けるためにもコップ1杯の水を寝る前に飲んでおこう。
もしその日に飲酒したのなら、飲んだお酒と同量の水を飲むといいそうだ。
2015年7月29日水曜日
2015年7月28日火曜日
肥満防止につながる?第6の味覚「脂味」の存在が確認されたと話題に
2015年07月28日
「脂味」の存在が実験で確認されたという。
「第6の味覚を確認」と発表
米パデュー大学の研究者が、第6の味覚「脂味」があることを実験で確認したと発表。
「Oleo(油)」と「Gustus(味覚)」を合わせて「Oleogustus(オレオガスタス)」と呼ぶことを提案している。
「食感」と考えられていた
味覚は現在、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」の5種類。
「脂」を味覚として感じられるかは以前から研究課題とされていたが、食感に影響を与える「脂」は味覚と区別することは難しいと考えられていた。
脂肪を液体に溶かしてテスト
研究チームは、脂肪酸等を溶かした液体でテストを実施。匂いや触感は同じになるようにして行った。
すると、多くの参加者が脂肪酸の有無を区別できたという。
ネット上に反響が続々
第6の味覚の存在が確認されたという発表に、ネット上には多くの反響が寄せられている。
脂の感じ方は味覚だったんですね。意外や意外
ジロリアンは第6の味覚に気付いていたということか!!
旨いものは脂っこいわけだ
実にアメリカンな発見ですね
やっぱりそうやったんか
脂味は 感じていたよ ずっと前から
料理はうま味かあぶらで食べている、というのは料理関係者の間では常識だった
ちゃんと、味蕾に対応する受容体があるというのか?
驚きの声や「感覚的には知っていた」と納得する声が複数みられた一方で、「味覚を感じる受容体の存在が証明されたわけではない」として「存在を確認できたと言えるのか?」という指摘もあった。
健康被害への活用に期待
存在が確認された「脂味」は、今後どのように活用されるのだろうか?
脂肪分の摂りすぎによる肥満や健康被害の解決、新たな食品開発への活用などが期待される。
同様に脂味の研究を行っていたオーストラリアの研究者らは2010年、「脂味」を感じる敏感さが体重と関連しているという実験結果を発表している。
「脂味」の存在が実験で確認されたという。
「第6の味覚を確認」と発表
米パデュー大学の研究者が、第6の味覚「脂味」があることを実験で確認したと発表。
「Oleo(油)」と「Gustus(味覚)」を合わせて「Oleogustus(オレオガスタス)」と呼ぶことを提案している。
「食感」と考えられていた
味覚は現在、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」の5種類。
「脂」を味覚として感じられるかは以前から研究課題とされていたが、食感に影響を与える「脂」は味覚と区別することは難しいと考えられていた。
脂肪を液体に溶かしてテスト
研究チームは、脂肪酸等を溶かした液体でテストを実施。匂いや触感は同じになるようにして行った。
すると、多くの参加者が脂肪酸の有無を区別できたという。
ネット上に反響が続々
第6の味覚の存在が確認されたという発表に、ネット上には多くの反響が寄せられている。
脂の感じ方は味覚だったんですね。意外や意外
ジロリアンは第6の味覚に気付いていたということか!!
旨いものは脂っこいわけだ
実にアメリカンな発見ですね
やっぱりそうやったんか
脂味は 感じていたよ ずっと前から
料理はうま味かあぶらで食べている、というのは料理関係者の間では常識だった
ちゃんと、味蕾に対応する受容体があるというのか?
驚きの声や「感覚的には知っていた」と納得する声が複数みられた一方で、「味覚を感じる受容体の存在が証明されたわけではない」として「存在を確認できたと言えるのか?」という指摘もあった。
健康被害への活用に期待
存在が確認された「脂味」は、今後どのように活用されるのだろうか?
脂肪分の摂りすぎによる肥満や健康被害の解決、新たな食品開発への活用などが期待される。
同様に脂味の研究を行っていたオーストラリアの研究者らは2010年、「脂味」を感じる敏感さが体重と関連しているという実験結果を発表している。
出典元:第6の味覚「脂味」の存在が確認される - ASCII.jp×デジタル(7/27)
出典元:「脂味」が「第6の味覚」である可能性、豪研究 - AFP(3/9)
2015年7月26日日曜日
たった1晩の徹夜で体内時計の遺伝子に変化が生じることが判明
2015年07月26日
私たちはちょっと徹夜をしたくらいで体に影響はないだろうと考えがちだが、スウェーデンのウプサラ大学の研究により、たった一晩、徹夜をしただけで、体内時計の遺伝子に変化が生じることが分かった。
ラボで宿泊実験
研究チームは標準体重の男性15人にそれぞれ2回、ラボでの宿泊実験に参加したもらった。1回につきラボで2泊し、2回のうちどちらかで2泊目は睡眠を8時間とるか、眠らずに徹夜をするかしてもらった(1回目の2泊目で徹夜をしたら、2回目の2泊目では8時間寝る。もしくはその逆)。
遺伝子と代謝機能は徹夜でどう変化する?
被験者の環境を同じにするため、実験中の光の条件、被験者の食べ物、活動レベルは厳密に管理され、眠らないあいだも被験者にはベッドで過ごしてもらった。
また、8時間寝る場合も、徹夜をする場合も、2泊目を過ごしたあとは、被験者の皮下脂肪および太ももの筋肉の組織をそれぞれ採取した。
さらに、インスリン感受性の低下があるかどうかを判断するため、砂糖水を飲む前と飲んだあとの血液もそれぞれ採取した。
時計遺伝子に変化が
遺伝子の活性は、エピジェネティクス(DNA配列の変化を伴わず、環境の変化など、後天的な修飾により遺伝子発現が制御され維持される仕組)と呼ばれるメカニズムで制御されている。
このメカニズムによってDNA分子が化学的に変化し(DNAのメチル化)、遺伝子のオン・オフが制御されるのだが、徹夜をしたあとは、時計遺伝子のなかに、メチル化したDNA分子が増えていることがわかった。
また、時計遺伝子の発現にも変化が生じていることが確認された。
興味深いのは、一晩、寝不足になっただけで、すぐにDNAのメチル化が生じることであり、その変化が時計遺伝子で起きていることが重要だと研究を率いたJonathan Cedernaes博士は指摘する。
徹夜で体内時計はシンクロしなくなる?
また、脂肪組織と骨格筋では変化の仕方が異なっており、一晩徹夜をしただけで、2つの組織の重要な分子時計がもはやシンクロしていないことが示唆された。
これは徹夜後の血液検査で、被験者の耐糖能(ブドウ糖が摂取されたとき、血糖値を一定に保つ調節機構)が低下していたことと関連があると考えられるそうだ。
交代勤務に就く人の代謝機能に影響
今の段階では、これらの変化がどの程度持続するのかはわかっておらず、徹夜をしたあと、たっぷり睡眠をとれば、変化がリセットされる可能性もある。
その一方、こうした変化が交代勤務に就く人たちや、2型糖尿病を患う人たちの代謝記憶に作用する可能性もあり、それが長期に及んだ場合、代謝機能に影響を及ぼすことも考えられるとCedernaes博士は述べている。
私たちはちょっと徹夜をしたくらいで体に影響はないだろうと考えがちだが、スウェーデンのウプサラ大学の研究により、たった一晩、徹夜をしただけで、体内時計の遺伝子に変化が生じることが分かった。
ラボで宿泊実験
研究チームは標準体重の男性15人にそれぞれ2回、ラボでの宿泊実験に参加したもらった。1回につきラボで2泊し、2回のうちどちらかで2泊目は睡眠を8時間とるか、眠らずに徹夜をするかしてもらった(1回目の2泊目で徹夜をしたら、2回目の2泊目では8時間寝る。もしくはその逆)。
遺伝子と代謝機能は徹夜でどう変化する?
被験者の環境を同じにするため、実験中の光の条件、被験者の食べ物、活動レベルは厳密に管理され、眠らないあいだも被験者にはベッドで過ごしてもらった。
また、8時間寝る場合も、徹夜をする場合も、2泊目を過ごしたあとは、被験者の皮下脂肪および太ももの筋肉の組織をそれぞれ採取した。
さらに、インスリン感受性の低下があるかどうかを判断するため、砂糖水を飲む前と飲んだあとの血液もそれぞれ採取した。
時計遺伝子に変化が
遺伝子の活性は、エピジェネティクス(DNA配列の変化を伴わず、環境の変化など、後天的な修飾により遺伝子発現が制御され維持される仕組)と呼ばれるメカニズムで制御されている。
このメカニズムによってDNA分子が化学的に変化し(DNAのメチル化)、遺伝子のオン・オフが制御されるのだが、徹夜をしたあとは、時計遺伝子のなかに、メチル化したDNA分子が増えていることがわかった。
また、時計遺伝子の発現にも変化が生じていることが確認された。
興味深いのは、一晩、寝不足になっただけで、すぐにDNAのメチル化が生じることであり、その変化が時計遺伝子で起きていることが重要だと研究を率いたJonathan Cedernaes博士は指摘する。
徹夜で体内時計はシンクロしなくなる?
また、脂肪組織と骨格筋では変化の仕方が異なっており、一晩徹夜をしただけで、2つの組織の重要な分子時計がもはやシンクロしていないことが示唆された。
これは徹夜後の血液検査で、被験者の耐糖能(ブドウ糖が摂取されたとき、血糖値を一定に保つ調節機構)が低下していたことと関連があると考えられるそうだ。
交代勤務に就く人の代謝機能に影響
今の段階では、これらの変化がどの程度持続するのかはわかっておらず、徹夜をしたあと、たっぷり睡眠をとれば、変化がリセットされる可能性もある。
その一方、こうした変化が交代勤務に就く人たちや、2型糖尿病を患う人たちの代謝記憶に作用する可能性もあり、それが長期に及んだ場合、代謝機能に影響を及ぼすことも考えられるとCedernaes博士は述べている。
2015年7月23日木曜日
「コーヒーメーカー」で炊飯、コメのヒ素含有量が大幅減 研究
【AFP=時事】コーヒーのように、濾(こ)し器を使って炊飯することで、コメに含まれるヒ素を効率的に減少させ、健康への影響を低減できるとした研究論文が22日、北アイルランド(Northern Ireland)の研究者らによって発表された。
米オンUndo Check Outライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)に掲載された論文によると、研究では、一般的な深鍋での炊飯ではなく、濾(こ)し器(パーコレーター)を使って炊飯することで、米に含まれる発がん性の無機ヒ素を85%除去できたという。
研究を行った英クイーンズ大学ベルファスト(Queen's University Belfast)で植物・土壌科学を研究するアンディ・ミハーグ(Andy Meharg)教授は、「熱湯が一定の流量で注がれ続けるパーコレーターの技術を応用することによって、ヒ素を大幅に低減することができた」と述べている。
無機ヒ素への常習的な曝露をめぐっては、発達障害や心臓疾患、糖尿病、神経の損傷、肺がん、膀胱がんなどとの関連性が指摘されている。
水田で生育するイネは、土壌鉱物の無機ヒ素を吸収しやすいとされる。一般的にその含有量は他食品の約10倍とされており、欧州食品基準局(European Food Standards Authority)は、コメの大量消費について注意を促している。
米オンUndo Check Outライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)に掲載された論文によると、研究では、一般的な深鍋での炊飯ではなく、濾(こ)し器(パーコレーター)を使って炊飯することで、米に含まれる発がん性の無機ヒ素を85%除去できたという。
研究を行った英クイーンズ大学ベルファスト(Queen's University Belfast)で植物・土壌科学を研究するアンディ・ミハーグ(Andy Meharg)教授は、「熱湯が一定の流量で注がれ続けるパーコレーターの技術を応用することによって、ヒ素を大幅に低減することができた」と述べている。
無機ヒ素への常習的な曝露をめぐっては、発達障害や心臓疾患、糖尿病、神経の損傷、肺がん、膀胱がんなどとの関連性が指摘されている。
水田で生育するイネは、土壌鉱物の無機ヒ素を吸収しやすいとされる。一般的にその含有量は他食品の約10倍とされており、欧州食品基準局(European Food Standards Authority)は、コメの大量消費について注意を促している。
2015年7月22日
2015年7月17日金曜日
紅茶を1日2杯飲むと長生きできるとの研究結果
2015年07月17日
ポリフェノールの一種、フラボノイドといえばアンチエイジング効果が期待できる物質として知られている。
しかし、それだけではないらしい。女性、特に高齢の人が摂取すると心臓病のリスクを減らせ、長生きできることがオーストラリアの研究で明らかになった。
死亡率40%低く
研究では、75歳以上の女性1000人超を対象に、フラボノイド摂取量と健康状態を5年間にわたって調査した。
それによると、紅茶を1日に2杯以上飲むなどしてフラボノイドを摂取している人は、フラボノイドをさほど摂取していない人に比べ、死亡率が40%低かった。
調査期間中、12%の人が亡くなったが、残りの88%のほとんどの人は何かしらフラボノイドを摂取していた。
高血圧や血栓を予防
これまでの研究で、フラボノイドは血圧を下げたり、血栓を予防したりする作用があることがわかっていて、心臓病やがんの予防に効果があるとされている。
フラボノイド含有量が多い食べ物としてはチョコレートやフルーツ、赤ワイン、コーヒーなどがあるが、専門家によると紅茶による摂取が女性には最適で、量的には1日2杯で十分とのこと。
また、今回の研究に加わっていない別の専門家によると、若い人でもフラボノイド摂取でそうした健康メリットを享受できるという。
ポリフェノールの一種、フラボノイドといえばアンチエイジング効果が期待できる物質として知られている。
しかし、それだけではないらしい。女性、特に高齢の人が摂取すると心臓病のリスクを減らせ、長生きできることがオーストラリアの研究で明らかになった。
死亡率40%低く
研究では、75歳以上の女性1000人超を対象に、フラボノイド摂取量と健康状態を5年間にわたって調査した。
それによると、紅茶を1日に2杯以上飲むなどしてフラボノイドを摂取している人は、フラボノイドをさほど摂取していない人に比べ、死亡率が40%低かった。
調査期間中、12%の人が亡くなったが、残りの88%のほとんどの人は何かしらフラボノイドを摂取していた。
高血圧や血栓を予防
これまでの研究で、フラボノイドは血圧を下げたり、血栓を予防したりする作用があることがわかっていて、心臓病やがんの予防に効果があるとされている。
フラボノイド含有量が多い食べ物としてはチョコレートやフルーツ、赤ワイン、コーヒーなどがあるが、専門家によると紅茶による摂取が女性には最適で、量的には1日2杯で十分とのこと。
また、今回の研究に加わっていない別の専門家によると、若い人でもフラボノイド摂取でそうした健康メリットを享受できるという。
2015年7月15日水曜日
花粉症の舌下免疫療法、有効性は今一つ
花粉症などの季節性アレルギー性鼻結膜炎(SARC)に対して行われる舌下免疫療法は、プラセボより有意に有効だが、その有効性は小さく、有害事象リスクは高いことが明らかになった。プラセボ対照ランダム化比較試験のメタアナリシスによる。
2015年7月2日木曜日
ホルモン療法が効かなくなった乳がんの治療、2つの薬の組み合わせが有効
2015年7月2日
ホルモン療法が効かなくなった乳がんの治療、2つの薬の組み合わせが有効
「AZD2014」+「フルベストラント」、半数で効果を確認
ホルモン療法が効かなくなってしまった乳がんの治療に、「AZD2014」と「フルベストラント」の2つの薬の組み合わせが効果的であると判明した。治療法の実用化に向けた最初の検証であるフェーズ1試験の結果だ。
乳がんのホルモン療法
米国サラ・キャノン研究所を中心とした研究グループが、2015年4月18日から22日までに米国フィラデルフィアで開催された米国がん学会年会で発表。同学会が2015年4月20日に紹介したものだ。
およそ3分の2の乳がんでは、がん細胞に女性ホルモン「エストロゲン」を受け取る「エストロゲン受容体(ER)」が出ている。ER陽性の乳がんは、エストロゲンの影響を受けてがんの増殖が促進される。
このタイプの乳がんの治療には、「ホルモン療法薬」と呼ばれる、エストロゲンをがん細胞が使えなくする薬が使われる。ただ、ホルモン療法は、長く続けているうちに、薬が効かなくなり再びがんが増えてしまう人も出てくる。
期待の新薬「AZD2014」
「mTORシグナル」と呼ばれる一連のシグナルが、がん細胞に「増殖せよ」と指令を伝えると分かっている。
「AZD2014」は、mTORシグナルを中断させてがんの増殖を抑える新しい分子標的薬だ。さまざまな種類のがんに対して効果が期待され、世界各国で臨床試験が進んでいる。同年会でも別の研究グループが、卵巣がんと肺がんに対する臨床試験の結果を報告している(抗がん剤が効きづらいタイプの卵巣がんと非小細胞肺がん、2つの薬の組み合わせが有効)。
今回研究グループは、AZD2014と、最近開発されたホルモン療法薬「フルベストラント(一般名、商品名はフェソロデックス)」を組み合せて治療した場合に、ホルモン療法だけでは効かなくなってしまった乳がんを再び小さくする効果が得られるかどうかを検証した。
量やタイミングを複数パターンで検証
対象者は、ER陽性の転移性乳がんの66人。全員、28日に1回のサイクルでフルベストラントの注射を受け続けている。
このうちの43人には、AZD2014を毎日飲んでもらった。1日に飲む量は4通り用意し、そのどれかの量を飲んでもらった。
残りの23人には、AZD2014を週に2日飲んでもらった。1日に飲む量は2通り用意し、どちらかの量を飲んでもらった。
半数で抗がん効果を確認
治療の結果、66人中31人で、がんが小さくなったり、大きくなるのが止まったりと、何らかの抗がん効果が認められた。
測定が可能な状態の乳がんの49人のうち、8人でがんが3分の2以下に縮小したと確認できた。5人は不確定ながら、がんが3分の2以下に縮小したと見られた。
AZD2014は、毎日飲んでも週2日でも、どちらでも抗がん効果が見られた。
次の検証ステップへ
主に見られた副作用は、発疹、吐き気、嘔吐、下痢、口のひりひり感、倦怠感だった。週2日の方が、副作用が軽い傾向が見られた。毎日飲んだ人の中の数人は、副作用のために治療を中断した。
今回のフェーズ1試験で効果が見られたため、現在次のステップであるフェーズ2試験が行われているとのことだ。このフェーズ2試験は「マンタ(MANTA)」と名付けられ、人数や薬の比較方法をさらに広げて進められている。
ホルモン療法が効かなくなった乳がんの治療、2つの薬の組み合わせが有効
「AZD2014」+「フルベストラント」、半数で効果を確認
ホルモン療法が効かなくなってしまった乳がんの治療に、「AZD2014」と「フルベストラント」の2つの薬の組み合わせが効果的であると判明した。治療法の実用化に向けた最初の検証であるフェーズ1試験の結果だ。
乳がんのホルモン療法
米国サラ・キャノン研究所を中心とした研究グループが、2015年4月18日から22日までに米国フィラデルフィアで開催された米国がん学会年会で発表。同学会が2015年4月20日に紹介したものだ。
およそ3分の2の乳がんでは、がん細胞に女性ホルモン「エストロゲン」を受け取る「エストロゲン受容体(ER)」が出ている。ER陽性の乳がんは、エストロゲンの影響を受けてがんの増殖が促進される。
このタイプの乳がんの治療には、「ホルモン療法薬」と呼ばれる、エストロゲンをがん細胞が使えなくする薬が使われる。ただ、ホルモン療法は、長く続けているうちに、薬が効かなくなり再びがんが増えてしまう人も出てくる。
期待の新薬「AZD2014」
「mTORシグナル」と呼ばれる一連のシグナルが、がん細胞に「増殖せよ」と指令を伝えると分かっている。
「AZD2014」は、mTORシグナルを中断させてがんの増殖を抑える新しい分子標的薬だ。さまざまな種類のがんに対して効果が期待され、世界各国で臨床試験が進んでいる。同年会でも別の研究グループが、卵巣がんと肺がんに対する臨床試験の結果を報告している(抗がん剤が効きづらいタイプの卵巣がんと非小細胞肺がん、2つの薬の組み合わせが有効)。
今回研究グループは、AZD2014と、最近開発されたホルモン療法薬「フルベストラント(一般名、商品名はフェソロデックス)」を組み合せて治療した場合に、ホルモン療法だけでは効かなくなってしまった乳がんを再び小さくする効果が得られるかどうかを検証した。
量やタイミングを複数パターンで検証
対象者は、ER陽性の転移性乳がんの66人。全員、28日に1回のサイクルでフルベストラントの注射を受け続けている。
このうちの43人には、AZD2014を毎日飲んでもらった。1日に飲む量は4通り用意し、そのどれかの量を飲んでもらった。
残りの23人には、AZD2014を週に2日飲んでもらった。1日に飲む量は2通り用意し、どちらかの量を飲んでもらった。
半数で抗がん効果を確認
治療の結果、66人中31人で、がんが小さくなったり、大きくなるのが止まったりと、何らかの抗がん効果が認められた。
測定が可能な状態の乳がんの49人のうち、8人でがんが3分の2以下に縮小したと確認できた。5人は不確定ながら、がんが3分の2以下に縮小したと見られた。
AZD2014は、毎日飲んでも週2日でも、どちらでも抗がん効果が見られた。
次の検証ステップへ
主に見られた副作用は、発疹、吐き気、嘔吐、下痢、口のひりひり感、倦怠感だった。週2日の方が、副作用が軽い傾向が見られた。毎日飲んだ人の中の数人は、副作用のために治療を中断した。
今回のフェーズ1試験で効果が見られたため、現在次のステップであるフェーズ2試験が行われているとのことだ。このフェーズ2試験は「マンタ(MANTA)」と名付けられ、人数や薬の比較方法をさらに広げて進められている。
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