2012年10月28日日曜日

癌性髄膜炎

癌性髄膜炎の原因

癌性髄膜炎とは、頭蓋骨と脳の間にあり、脳を包み込んで保護するクッションのような役目をしている髄膜や脳髄液にまでに癌細胞が入り込むことによって引き起こされる病気のことです。

癌性髄膜炎になる主な原因は、他の臓器で発症した癌細胞が髄膜に転移する事によって癌性髄膜炎になります。まれに脳そのものに癌細胞が発生する事によって癌性髄膜炎になることもあります。内臓などの癌治療を受けている方が末期を迎えた時には、5人に1人は癌性髄膜炎に罹っているという報告もあります。悪性リンパ腫、急性リンパ性白血病などの造血系に起きる癌から髄膜に転移する事が多いと言われています。

癌性髄膜炎の症状は色々とありますが、髄膜炎の主な症状である頭痛、発熱、嘔吐が起きます。これらの症状の後にはふらつきや麻痺が起きたり、脱力感や感覚の喪失、失語症などの症状が現れてきます。また、失禁や失便してしまうという方も少なくありません。癌で入院した患者さんが治療が終わり、退院した後に酷い頭痛を訴える事があります。詳しく検査をすると癌が髄膜に転移していて癌性髄膜炎を患ってる事が判明するというケースもあります。

癌性髄膜炎は余命が短いと言われます。癌性髄膜炎は見落とされるケースも多く、また症状も多様であるため、かなり症状が進行してから発見される事が多い為、余命が短い一因と言われています。癌性髄膜炎を患っていて、意識障害が現れると治療はきわめて困難で予後はさらに悪くなります。癌性髄膜炎は、癌の末期や進行性の癌の時に発症する事が多いと言われている病気です。