2012年4月9日月曜日

白菜・キャベツ・ブロッコリ、アブラナ科の野菜を食べると乳がん生存率が改善する!

米国・シカゴで2012年3月30日~4月4日まで開催された米国がん学会で、米国・バンダービルト大学のSarah J. Nechuta博士らが発表した研究で、乳がん生存者はアブラナ科の野菜をたくさん食べるほど、生存期間が伸びることが明らかになりました。

博士らは中国の研究者と共同して4.886人の乳がん生存者を継続的に調査しました。調査対象となった乳がん生存者は2002年から2006年の間に、ステージ1からステージ4までと診断され治療を受けており、彼女たちの食生活も継続してデータが採取され、分析されました。

様々な要因の影響を補正した上で、診断後36ヶ月間のアブラナ科野菜の消費が乳がんによる死亡率、再発と関係があることがわかりました。乳がん生存女性の中で白菜、キャベツ、チンゲン菜、ブロッコリー、カリフラワーなどアブラナ科野菜の一日の平均摂取量が最も多い上位25%に属する乳がん生存者は、摂取量が最低の25%に属する生存者に比べて、トータルの死亡リスクが62%、乳がんによる死亡リスクが62%、乳がんの再発リスクが35%も低いことが明らかになりました。

この結果に関して博士らは、アブラナ科の野菜には「イソチオシアン酸」、「インドール」など名前で知られるある種のがんに対して保護的な作用を持つとされる植物化学物質を含んでいることから、このような結果に繋がっていることが考えられるとし、今後さらに詳しく、こうしたアブラナ科植物に含まれる成分と乳がんの直接的な関係について研究を進めるとしています。

バンダービルト大学・プレス・リリース 2012年4月3日