ヒト乳癌 CD44+CD24-/lowESA+ 2003年
▼世界初、iPS細胞から「がん幹細胞」作製
2012年04月16日
岡山大学のニュースリリースによると、岡山大学大学院自然科学研究科の妹尾昌治教授らの研究グループが、マウスのiPS細胞を用いてがん幹細胞のモデルの作成に世界で初めて成功したという。がん幹細胞は癌組織の中に存在する幹細胞で、がん細胞を生み出す元になる細胞と考えられており、制がん剤や放射線治療に対して強い耐性があるため、癌治療の面から重要な研究対象とされている。しかし、通常がん組織の中のがん幹細胞は数%しか存在せず、その性格を解析することは困難であった。今回の樹立されたモデルを用いて解析を進めれば、がん幹細胞の研究の進展に拍車がかかるものと期待される。
妹尾教授らはがんに由来する培地(細胞を培養したあとの培養液)でiPS細胞を培養することで、「がん幹細胞」の性質をもった細胞を作成。この細胞をマウスに移植したところiPS細胞が悪性腫瘍に変化し、さらにこの腫瘍からがんができることが分かったという。