▼頓服(頓用)
患者の主訴を軽減・消失させる目的で、症状が出たときやひどいときなどに必要に応じて薬を服用(使用)するよう指示するための用法(眠れない時、痛い時、吐き気のある時、便秘時、(喘息、狭心症などの)発作時など)。
原則的にはあくまで速効性のある薬によって症状を一時的に抑える対症療法であり、症状がないときにむやみに使用しないこと、適切な用量や使用間隔などを守って使用すること、といった点に留意する必要がある。
▼保険外併用療養費
健康保険では、保険が適用されない保険外診療があると保険が適用される診療も含めて、医療費の全額が自己負担となります。(混合診療の禁止)
例外的に保険外診療を受ける場合でも、厚生労働大臣の定める評価療養と選定医療については、保険診療との併用が認められています。
保険外併用療養費とは、保険診療と保険外診療が例外的に認められる場合において、そこで発生した費用を給付する制度をいいます。
通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用は、一般の保険診療と同様に扱われ、その部分については一部負担金を支払うこととなり、残りの額は保険外併用療養費として医療保険から給付が行われることになります。
▼寛解
永続的か一時的を問わず、病気による症状が好転または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態を指す。すなわち、一般的な意味で完治せずとも、臨床的に「問題ない程度」にまで状態がよくなる、あるいはその状態が続けば寛解したと見なす
▼予後
手術や病気、創傷の回復時期やその見込みを意味する医学用語である。今後の見通し。
「予後が良い」「予後良好」とは見通しがよいことを、「予後が悪い」「予後不良」は見通しが悪いことを表す。「予後比較的良好」という表現も頻用されるが、これは同種の他疾患に比べれば良好という意味。
▼オピオイド
医療用麻薬のことで、使用しても依存や中毒にはなりません。医療用麻薬はいわゆる麻薬とは異なります。「麻薬を使えば中毒や依存症になる」「麻薬は体に悪いため、使えば命が縮まる」などと誤解されがちですが、経験のある医師の処方や指示にしたがって、正しく使用されれば、麻薬中毒になったり依存症になったりすることはありません。
がん性疼痛などの強い痛みがある場合、体に鎮痛薬への依存を抑えるメカニズムが発生することも確認されています。
痛みは我慢するのではなく、オピオイドを使うことで、緩和されます。また、痛みから解放されて、食事や睡眠を十分にとれるようになるため、結果的には、がん患者の寿命がのびるというデータもあります。