2014年5月29日木曜日

走る

運動不足解消のために走りたい。
モチベーションを保つために、またいくつかのマラソン大会に参加したい。

2014年5月28日水曜日

原発性乳癌の診断と経過観察にCA15-3とCEAは有用か。

対象患者
Ulm大学病院外科に入院した患者1,342例 (原発性乳癌134例,線維腺腫95例,良性疾患738例,乳癌以外の悪性腫瘍375例)

介入
術前,術後4カ月毎にCA15-3,CEA を測定し,腹部超音波,胸部単純X線,骨シンチグラフィ,マンモグラフィは1年毎に行った。

主要評価項目
感度,特異度,Fisher検定,Kruskal-Wallis検定。

結果
平均観察期間51カ月 (8~374カ月) で乳癌症例のうち205例が再発した。乳癌症例の31%,乳癌以外の悪性腫瘍の22%,良性疾患例の9%が術前のCa15-3が上昇していた。術前CEA の上昇は乳癌症例の26%に認められた。CA15-3の上昇と臨床病期に相関が認められ,CA15-3が50U/mL異常を示すのはStage I 0%,II 2%,III 13%,IV 73%であった。CA15-3はCEAより再発に対する感度が高く,再発症例205例中73%がCA15-3に異常を示し,CEAが異常を示したのは50%であった。

結論
CA15-3,CEAはスクリーニング,診断に用いるのには不十分であるが,再発の指標に関してはCEAよりCA15-3が優れている。

全文;URL> http://minds.jcqhc.or.jp/n/med/5/med0006/S0023663

「食べる量を減らすと乳がんが治りやすい」とマウス実験で明らかに

2014年05月28日 10時00分

ダイエット中の人に限らず、乳がんを克服したい人も食べ過ぎには注意した方が良いらしい。

◆摂取カロリーを減らすと治療効果が高まる

米トーマス・ジェファーソン大学のニコル・シモーヌ博士によると、放射線でがん治療をしている人は、食べる量をいつもより1/3減らすと治療効果が高まるという。

乳がんは40歳以下の若い世代にも珍しくなく、治療後の転移の危険性も高い。しかし低カロリー食にすると、特に進行の速いトリプルネガティブ乳癌が広がるのを阻止できることがわかった。

腫瘍の周りの組織を固める
食事量を減らすと腫瘍を取り囲む組織が強固になり、がんの広がりを抑えることができるとみられている。

また、がん細胞がmiR 17/20という分子を作り出す働きを抑え、病気が広がっていく分子経路を断つことができる、とも。放射線治療と併せ、カロリー制限をしていたマウスのmiR 17/20が最も少なかったという。

◆治療中の太り過ぎは予後が悪い

一般的な乳がん治療では、腫瘍が広がるのを抑えるためのホルモン療法と、化学療法の副作用を和らげるためにステロイドが用いられる。

治療による代謝の変化により、多くの患者が治療1年目で4キロ前後体重が増えるそうだ。

しかし太り過ぎは乳がんの治療効果を低下させ、「治療中に体重が増えた人は予後が芳しくない傾向にある」とのデータもある。

「がん治療を行っている女性が体重を気にするべきなのはこのため」と同博士。実験の結果、食事の量を1/3減らしたマウスは転移性疾患にかかりにくかったという。

私の体重と体脂肪率の変化は、、、


2014年5月26日月曜日

採血の受付方法が変更されていた


血液検査; 腫瘍マーカー良好、運動不足&栄養不足 ^^;

◆腫瘍マーカー 低安定 ^^♪
術前 2011/5/2: CEA 3.1
術後 2011/6/2: CEA 2.3
抗がん剤後 2012/1/5: CEA 1.5
今現在 2014/5/26: CEA 1.2

術前 2011/5/2: CA15-3 14.6
術後 2011/6/2: CA15-3 12.0
抗がん剤後 2012/1/5: CA15-3 08.7
今現在 2014/5/26: CA15-3 05.8



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▼総蛋白;L
過度のダイエット、低栄養状態
ダイエット、低栄養状態のように、食事制限や食事の摂取量の不足によってアルブミンの原料となる蛋白が不足して作られなくなるために総蛋白は低い値となります。

▼尿素窒素;L
蛋白摂取量の減少
蛋白の摂取量が減少すれば、その分尿素の作られる量が減りますので、低い値となります。

▼クレアチニン;L
低い値を示す場合
長期間寝たきり状態

▼K;L
低カリウム血症とは
低カリウム血症が起こる原因は、①カリウムの摂取量が少ない、②体外に出ていくカリウムの量が多い、③血液中から細胞のなかにカリウムが取り込まれてしまう、の3つがあげられます。①の原因としては拒食症(きょしょくしょう)、大酒家など長期間にわたって偏った食生活をした場合です。

▼Cl;H
クロールは電解質成分の一つ。血中の陰イオンの多くを占めます。食塩(NaCl)の形で摂取されます。血液検査ではナトリウム(Na)との濃度とのバランスが重要な判断材料となります。

▼P;L
ビタミンD欠乏症など

▼赤血球数;L
▼ヘマトクリット;L
ヘマトクリット値が低ければ、血液が薄いということを意味しているので、貧血が疑われます。大部分は女性に多い鉄欠乏性貧血

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低栄養とはタンパク質不足!

実は低栄養かどうかは血液中の「アルブミン」という成分の量で判断されます。(3.5g/dl以下で低栄養、3.8g/dl以下で低栄養予備群)。アルブミンとはタンパク質の一種で、血液を流れている血清タンパク質のおよそ6割を占めています。つまり低栄養とは「タンパク質不足」のことなのです。タンパク質は体のさまざまな組織をつくる材料になります。そのため不足すると、
赤血球の材料が少ない→「貧血」
血管を作る材料が少ない→「脳出血」
免疫細胞を作る材料が少ない→「肺炎」「結核」
筋肉を作る材料が少ない→「転倒」→「骨折」
               などなど・・・・
低栄養はこのようにさまざまな病気につながってしまうのです。

▼アルブミン; 正常値内 4.0 (4.0 - 5.0)

2014年5月23日金曜日

両乳房切除、非合理的に選択され過ぎている 米調査

2014年05月23日 15:23 発信地:ワシントンD.C./米国

【5月23日 AFP】片方の乳房で乳がんと診断された女性は多くの場合、両方の乳房を切除すべきかどうかという難しい決断を迫られるが、両乳房切除が実際には不必要な人にまで選択されている可能性があるとの調査結果が、21日の米国医師会雑誌(内科学)「Journal of the American Medical Association Internal Medicine」に発表された。

 両乳房切除は、生存率の上昇にはほとんどつながらず、一般的には乳がんリスクが高いと考えられる女性のうち約1割に勧められる。

 高リスクとみなされるのは、BRCA1またはBRCA2という遺伝子に変異が認められた女性や、乳がんの強い家族歴がある女性で、その場合は片方に乳がんがあると診断された段階で再発防止のため両乳房の切除手術が提案される。

 調査によると、片方の乳房で乳がんと診断され両乳房の切除手術を受けた女性の69%は、乳がんの強い家族歴や遺伝的な危険因子は認められなかったという。

 調査結果をまとめた主執筆者、ミシガン大学医学大学院(University of Michigan Medical School)のサラ・ホーリー(Sarah Hawley)内科学助教授は、「女性は、がん再発の懸念から予防的対側乳房切除(Contralateral Prophylactic Mastectomy、CPM)を選ぶようだが、がんに侵されていない乳房を切除しても、がんのある方の乳房の再発リスクが下がるわけではない以上、これは合理的な選択ではない」と話している。

 この調査は、片方の乳房でステージI~IIIのがんと診断された1447人の米国人女性を対象に行われた。平均年齢は59歳だった。このうち両乳房を切除したのは約8%で、35%はがんが見つかった乳房だけを切除していた。また、がんの部位だけを除去する乳房温存手術を選択した人は58%だった。

 調査結果について米ボストン(Boston)にあるダナ・ファーバーがん研究所(Dana-Farber Cancer Institute)のショシャナ・ローゼンバーグ(Shoshana Rosenberg)氏とアン・パートリッジ(Ann Partridge)氏は、乳がんと診断された女性が直面する複雑な感情について指摘している。

「不安と恐怖にさいなまれて最善の決定がなされないことも確実にある」として、「CPMは臨床的適応がない、女性に対する過剰な治療とみなされるかもしれないが、一方で、一部の女性にとってはリスク軽減や審美的・心理的な観点からCPMこそ適切な選択となることもあり得る」として、「この問題をめぐるバランス」を見極めるため、医師と患者が意思決定のプロセスを共有すべきだと提言している。

2014年5月21日水曜日

乳癌リスクの低減を目的とした手術/NCIファクトシート

2014年5月21日 (原文日付 2013年8月12日)

キーポイント

両側の乳房を切除する予防的手術(予防的両側乳房切除術)によって、乳癌や卵巣癌の強い家族歴のある女性、BRCA1または BRCA2遺伝子に有害な(疾患の原因となる)突然変異をもつ女性、あるいはTP53やPTENのような他の遺伝子に一定の乳癌関連変異をもつ女性の乳癌リスクを低減することができます。

 閉経前の女性の卵巣および卵管を摘出する予防的手術(予防的両側卵管卵巣摘出術)によって、乳癌および卵巣癌のリスクが非常に高い女性ではリスクを低減することができます。

 片側の乳房で癌と診断され、乳癌のリスクが非常に高いことがわかっている女性では、もう片側の乳房(対側乳房)も同様に切除することを考慮する場合があります。

リスク低減手術は、乳癌リスクが増大しているもののリスクが最大ではない女性にとって適切な癌予防選択肢とは考えられません。しかし、このような女性ではリスクを低減するために、特定の薬剤の使用を選択する場合があります。

1.乳癌リスクを低減するにはどのような手術が有効でしょうか?

乳癌と診断されたことはないものの、乳癌リスクが非常に高いことが分かっている女性において、そのリスクを低減する目的で施行しうる手術は2種類あります。
   乳癌や卵巣癌の強い家族歴がある女性、BRCA1または BRCA2遺伝子に有害な(疾患の原因となる)突然変異を有する女性、または乳癌リスクと関連のあるTP53や PTENなどの他のいくつかの遺伝子の1つに浸透度の高い変異を有する女性では、乳癌を発症するリスクが非常に高くなります(質問3を参照)。
   最もよく実施されるリスク低減手術は、予防的両側乳房切除術(リスク低減両側乳房切除術)です。予防的両側乳房切除術には、乳頭を含む両側乳房を完全に切除する手術(全乳房切除術)、または乳頭はそのまま残しつつ乳房組織を可能な限り切除する手術(皮下乳房切除術または乳頭温存乳房切除術)があります。皮下乳房切除術では乳頭を温存するため、患者がその後に乳房再建術を受けることを選択すれば、より自然な外観を保つことが可能です。しかし、切除される乳房組織量は皮下乳房切除術より全乳房切除術の方が多いため、乳癌リスク低減率は全乳房切除術が最も高くなります(1)。
   たとえ全乳房切除術を行っても、将来に癌化するリスクがありうる乳房組織を全て切除できるとは限りません。乳房切除術施行時、通常は胸壁は切除しませんが、胸壁にはいくらかの乳房組織が含まれる可能性がありますし、また腋窩、鎖骨上方およびずっと下方の腹部において乳房組織が見つかることもあり、外科医がこれらの組織全てを切除することは不可能です。
   別の種類のリスク低減手術に予防的両側卵管卵巣摘出術があり、予防的卵巣摘出術と呼ばれることもあります。卵巣と卵管の摘出を行うこの手術は、乳癌リスクが非常に高い閉経前女性において単体でまたは予防的両側乳房切除術とともに実施できます。閉経前女性の卵巣を摘出すると、体内で産生されるエストロゲン量が減少します。エストロゲンはいくつかのタイプの乳癌の増殖を促進するため、卵巣を摘出することで体内のこのホルモンの量を減らせば、そうした乳癌の増殖速度を低下させられる可能性があります。

2. リスク低減手術はどのくらい効果的ですか?

  予防的両側乳房切除術は、BRCA1またはBRCA2遺伝子に有害な(疾患の原因となる)突然変異をもつ女性で乳癌リスクを95%以上、乳癌の強い家族歴のある女性で乳癌リスクを最高90%低減させることが示されています(2-5)。
   予防的両側卵管卵巣摘出術は、卵巣癌や乳癌を発症するリスクが非常に高い女性において、卵巣癌リスクを約90%、乳癌リスクを約50%低減させることが示されています(1)。

 3. 乳癌リスク低減手術が考慮されるのはどのような女性ですか?

  BRCA1またはBRCA2遺伝子に有害な突然変異を受け継いでいる女性、またはある別の遺伝子に変異があるために乳癌発症リスクが非常に高い女性では、こうしたリスクを低減させるために予防的両側乳房切除術や予防的両側卵管卵巣摘出術を考慮することがあります。
   2つの研究において、70歳までに乳癌を発症する推定リスクは、BRCA1遺伝子に有害な突然変異をもつ女性で55~65%、BRCA2遺伝子に有害な突然変異をもつ女性で45~47%でした(6、7)。乳癌の生涯リスクの推定値は、PTEN遺伝子の一定の変異によって引き起こされるカウデン病に罹患した女性で25~50%(8、9)またはそれ以上(10)であり、TP53遺伝子の一定の変異によって引き起こされるリー・フラウメニ症候群に罹患した女性で49~60%です(11)。(対照的に、平均的な米国人女性の乳癌の生涯リスクはおよそ12%です)。
  その他、乳癌リスクが非常に高い以下のような女性でも、予防的両側乳房切除術が考慮されることがあります。
乳癌の強い家族歴がある女性。
(両側乳癌の診断を受けた人、もしくは50歳前に乳癌の診断を受けた人が母親、姉妹や娘の中にいる女性、あるいは家系に乳癌または卵巣癌患者が複数いる女性など)
 乳癌の家族歴がある非浸潤性小葉癌(LCIS)患者。(LCISは乳房の小葉に異常な細胞が認められる状態です。癌ではありませんが、LCISに罹患した女性ではどちらかの乳房に浸潤性乳癌を発症するリスクが増大します。乳腺外科医の多くは、強い家族歴や他のリスク因子を持たないLCIS患者においては、予防的乳房切除術はあまりにも攻撃的すぎるアプローチであると考えています)。
 30歳までに胸部(乳房を含む)放射線療法を受けたことのある女性。たとえば、ホジキンリンパ腫に対する放射線療法を受けた場合など。[このような女性では生涯を通して乳癌を発症するリスクが高くなります(12)]。

 4.すでに乳癌と診断されている場合、リスク低減手術を受けることは可能ですか?

  可能です。片側の乳房で癌と診断された女性、特にリスクが非常に高いことが分かっている女性では、たとえもう片側の乳房(対側乳房)に癌の徴候がない場合でも同様の切除が考慮される場合があります。乳癌手術と同時に対側乳房を切除する予防的手術(予防的対側乳房切除術)を行うことで対側乳房の乳癌リスクが低減しますが(2、4、5、13)、こうしたリスク低減法が患者の長期生存の向上につながるかどうかはまだ分かっていません(13)。
  しかし、多くの場合、医師は片側の乳房に癌がある女性でも対側乳癌発症リスクが非常に高いという基準を満たさない場合は予防的対側乳房切除術には反対です。このような女性では、癌に罹患している乳房または対側乳房に新しい乳癌を発症するリスクは非常に低く(14)、癌治療の一環として術後補助化学療法またはホルモン療法を受けている場合では特にそうです(15、16)。
   乳癌女性のほとんどにおいて対側乳房の癌発症リスクが低いのであれば、リスクはあまり高くないと分かっているものの対側乳房の癌発症について心配がぬぐえない女性は、対側乳癌リスクをさらに低減するために手術以外の選択肢の考慮を望む場合もあるでしょう(質問7を参照)。

5. リスク低減手術に伴う可能性のある弊害はどのようなものですか?

  他の全ての大手術と同様、予防的両側乳房切除術および予防的両側卵管卵巣摘出術にも出血や感染症などの合併症または障害が起こる可能性があります(17)。さらに、両手術はともに不可逆的です。
  予防的両側乳房切除術による身体イメージの変化および正常な乳房機能の喪失が原因となって、女性の心理的健康が影響を受ける可能性もあります。この手術を選択する女性のほとんどは、自らの決断に満足していますが、それでもやはり身体イメージに関する不安や心配をもつ可能性はあります(18、19)。もっともよくある心理的な副作用として、外観に関する悩み、自らの女性性を感じることの困難さ, 性的関係に関する悩みなどがあります(19)。全乳房切除術を施行すれば、乳頭の感覚が失われるため、性的興奮が妨げられる可能性があります。
  予防的両側卵管卵巣摘出術を受けたことが原因でエストロゲン産生量が急に落ち込むと、閉経前女性において早期閉経が誘発されることになります(外科的閉経)。外科的閉経により、ほてり、不眠、不安および抑うつなどの更年期症状が急激に発症する可能性があり、中には重症となりうるものもあります。外科的閉経の長期的な影響には、性的欲求の低下、膣の乾燥および骨密度の低下などがあります。
  予防的両側卵管卵巣摘出術を受けた後に重度の更年期症状を呈した女性では、これらの症状を緩和する目的で手術後に短期の閉経期ホルモン療法が考慮されることがあります。[特定の種類の閉経期ホルモン療法と関連する乳癌リスクの上昇率は、予防的両側卵管卵巣摘出術と関連する乳癌リスクの低下率に比べてはるかに低くなります(20)。

6. 乳癌リスクが大きいものの、最大ではない女性の癌リスクを低減するにはどのような選択肢がありますか?

 乳癌リスクが最大ではない女性(すなわち、乳癌と関連した高浸透度の遺伝子変異をもたない女性、あるいはリスクが非常に高くなるような臨床歴または病歴のない女性)にとって、リスク低減手術は適切な癌予防選択肢とは考えられません。しかし、乳癌リスクが非常に高いわけではないものの、リスクが増大していると考えられる女性では、リスクを低減するための薬剤の使用を選択する場合があります。
  医療機関では、BRCA1、BRCA2遺伝子、または乳癌リスクと関連する他の遺伝子に有害な変異をもたない女性の乳癌リスクを評価するためにいくつかのツールが使われており、これをリスク評価モデルとよびます。乳癌リスク評価ツール(BRCAT: Breast Cancer Risk Assessment Tool)は広範に使用されているツールであり、次の5年間および90歳になるまでに乳癌を発症するリスク(障害リスク)を評価するために数多くの要因を考慮するコンピュータ―モデルです。推定5年リスクが1.67%以上の女性は「高リスク」に分類され、乳癌発症リスクが平均より高いとされます。この高リスクのカットオフ(すなわち、推定5年リスクが1.67%以上)は研究および臨床カウンセリングの場で広く用いられています。
  タモキシフェンおよびラロキシフェンの二剤は、乳癌発症の5年リスクが1.67%以上の女性において乳癌リスクを低減する目的で米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けています(21-23)。タモキシフェンは閉経前および閉経後女性の両方、ラロキシフェンは閉経後女性のみにおけるリスク低減目的で承認されました。大規模ランダム化臨床試験において、タモキシフェンの5年間の投与により高リスク閉経後女性における浸潤性乳癌のリスクが約50%低下(23)、ラロキシフェンの5年間の投与により高リスク閉経後女性における乳癌のリスクが約38%低下しました(24)。両剤共にエストロゲンの働きを阻害することでいくつかのタイプの乳癌の増殖を抑制します。米国予防医療作業部会(USPSTF)は、乳癌リスクの高い女性がリスク低減目的でタモキシフェンまたはラロキシフェンの投与を受ける場合に考えられる利益および害について、医療専門家と話し合うことを推奨しています(25)。
  また別の薬剤であるエキセメスタンは、乳癌リスクが高い閉経後女性で乳癌発症率を65%低下させることが最近示されました(26)。エキセメスタンは、アロマターゼ阻害剤と呼ばれる薬剤分類に属し、体内のエストロゲン産生を阻害します。しかし、BRCA1およびBRCA2遺伝子の有害変異のように乳癌リスク増大と強く関連する変異を有することがわかっている女性において、これらの薬剤のいずれかが乳癌の非常に高いリスクを低減させるかどうかはわかっていません。
  乳癌手術を受けた女性では、再発リスクに関係なく再発する可能性を減らすために薬剤を投与される場合があります。(この付加的治療を術後補助療法またはアジュバント療法といいます)。また、このような治療により、すでに低い対側乳癌および二次原発乳癌のリスクがさらに低減します。乳癌手術後に乳癌リスクを低減する目的で術後補助療法に用いられる薬剤には、タモキシフェン、アロマターゼ阻害剤、従来の化学療法薬およびトラスツズマブなどがあります。

7. 非常にリスクの高い女性がリスク低減手術を望まない場合には、どのような選択肢がありますか?

 乳癌(または対側乳癌)リスクが非常に高い女性の中には、より頻回な乳癌スクリーニング(強化スクリーニング)を受ける人もいるでしょう。たとえば、毎年マンモグラフィおよび磁気共鳴画像法(MRI)による検診を受けることができます。これらの検診を交互に組み合わせて6カ月ごとに乳房の画像検診を行うことができますし、医療専門家による定期的な臨床乳房検査を受けることもできます(27)。強化スクリーニングを実施することで、治療成功の確率がより高い早期ステージにて乳癌を発見する機会が増えるでしょう。
  乳癌リスクを増大するいくつかの遺伝子変異をもつ女性は、一般集団に比べて放射線関連乳癌をより発症しやすい可能性があります。これらの遺伝子は、放射線への曝露が原因で生じうるDNA損傷の修復に関与しているからです。乳癌リスクが高い女性は、放射線(マンモグラフィまたはX線)を含む診断検査のリスクに関して医療者に質問をした方がよいでしょう。乳癌高リスク女性の強化スクリーニングに関するさまざまな側面を検討する臨床試験が現在進行中です。
  手術を避けたいと望む女性の場合、化学予防(薬剤その他の化学物質の使用により、癌リスクを低減したり発症を遅らせること)も選択肢のひとつとなりえます。タモキシフェンおよびラロキシフェンの両剤は、乳癌リスクが増大している女性のリスクを低減する目的でFDAの承認を受けています(質問6を参照)。これらの薬剤が、BRCA1またはBRCA2遺伝子、あるいは他の乳癌感受性遺伝子に有害変異を有するようなさらに高リスクの女性における乳癌予防に使用できるかどうかはまだ明らかではありませんが、タモキシフェンは、以前乳癌の診断を受けたBRCA1 およびBRCA2変異をもつ女性において対側乳癌のリスク低下に寄与できる可能性があります(28)。

8. リスク低減手術には、医療保険が適用されますか?

 多くの医療保険会社は、乳癌および卵巣癌のリスク低減を目的とした予防的乳房切除術(両側または対側)および予防的両側卵管卵巣摘出術への支払いを行うかどうか、またどのような条件で支払うのかについての公式方針をもっています。しかし、これらの手術を医学的に必要であるとみなす基準は保険会社によって異なるようです。全ての外科的処置について、保険適用を認める前にセカンドオピニオンまたは医療者から得た医学的必要性の証明書の提示を求める保険会社もあります。乳癌や卵巣癌のリスク低減を目的とした予防的手術を考慮中の女性は、手術を決断する前に主治医および保険会社と保険適用に関する事項を話し合っておいた方がよいでしょう。
  1999年に制定された女性の健康および癌の権利法(WHCRA : The Women’s Health and Cancer Rights Act)では、乳房切除術を適用範囲とする医療保険プランのほとんどに、乳房切除後の乳房再建術への支払いも含めることを要求しています。WHCRAに関するより詳細な情報は、米国労働省Department of Laborが提供しています。

9. 乳癌リスク低減手術を考慮する時、誰に相談すればよいでしょうか?

  乳癌リスクを低減するためにいずれかの手術を選択するのは、大きな決断となります。乳癌リスクが高い女性は、リスク低減手術や手術の代替法に関するセカンドオピニオンが欲しいと思うかもしれません。セカンドオピニオンを得るにあたってのより詳細な情報は、NCIファクトシート『癌になった時の医師または治療施設の見つけ方』How to Find a Doctor or Treatment Facility if You Have Cancerの「診断および治療計画に関して別の医師の意見を求めるには?」の項を参照して下さい。
  また、予防的乳房切除術を考慮中の女性は、乳房再建術を専門とする外科医に相談したいと思うかもしれません。乳房の健康に関する専門家や医療ソーシャルワーカー、癌臨床心理士あるいは精神科医などの他の医療専門家も、乳癌リスクを低減するための選択肢を考慮する助けとなってくれます。
  女性がリスク低減手術をうけるかどうかの決断は、疾患リスクそのものを越えた数多くの要因に影響されると考えられます。たとえば、片側の乳房が癌と診断された女性では、再び癌治療を受けなければならないかもしれないという苦悩や、長期にわたる経過観察にともなう心配や不自由さなどが想定されます(29)。こうした理由から、リスク低減手術を考慮中の女性は、同様の処置を考えたことのある女性またはすでに手術を受けた女性と話す機会が欲しいと思うかもしれません。同じような癌体験をもつ女性達と知り合う手助けをしてくれる支援団体があります。検索可能なNCIのデータベースNational Organizations That Offer Cancer-Related Servicesには、多くの支援団体のリストがあります。
  最後に、乳癌、卵巣癌またはその両方の癌の強い家族歴を有する場合、その女性および家族のメンバーは遺伝カウンセリングサービスを受けたいと考えるかもしれません。適応があれば、遺伝カウンセラーまたは遺伝学を学んだ他の医療提供者が、その家族の疾患リスクを詳細に調べ、家族のメンバーが癌の素因遺伝子の変異に関する遺伝子検査を受ける手助けをすることができます。

2014年5月16日金曜日

左脇が・・・♪

左脇がいつの間にか元通りに・・・。
手術の傷が脇の皮膚を引っ張っているような感じだったのが無くなっている!
傷が治って皮膚が伸びた(?)のかしらん???

これは戻らないと思っていたので、すごく嬉しい。



2年ほど前の「2011年6月10日 脇の下のつっぱり」にある画像を見ると、今との違いは明らか・・・^^

腕が上がる目測角度

生活に不便を感じなくなってから忘れていたけど、久しぶりにやってみた。。。

*()内は正常値
*左右両方
 
・前方 180度(180)  
・横 180度(180) 
・後方 60度(60) 
・内 90度(90) 
・外 75度↑(90)

2013年2月14日とほぼ同じ・・・^^;。2012/3/26付に「腕が上がらない」とあるのが最初、それから約1年で徐々に回復したんだね。まぁ、1年経過後はそれが限界でそれ以上は良くならないとあったから、今以上に回復する事はないだろう。でも、まったくもって問題なし!だ。

がん罹患者、年80万人超える 35年前の4倍に

2014年5月16日 朝日新聞の医療サイト

1年間に新たにがんにかかった人は、2010年の推計値で80万人を超えたことが、国立がん研究センターがん対策情報センターの最新統計で明らかになった。記録が残る35年前の約4倍で、80万人を超えたのは初めて。高齢化の影響が大きいとみられる。生涯でがんにかかる確率は男性60%、女性45%と試算している。

 全国の地域がん登録事業を実施している自治体のデータをもとに推計した。その結果、10年にがんにかかった人は男性が46万8048人、女性が33万7188人の計80万5236人。1975年の計20万6702人の約4倍だった。

 部位別でかかった人が多いがんは、男性が①胃がん②肺がん③大腸がん、女性は①乳がん②大腸がん③胃がんで、ここ最近は順位に変化はない。

 一方、がんによる死者は2012年の人口動態統計によると、男性21万5110人、女性14万5853人の計36万963人。がんで死亡する確率は男性26%、女性16%になる。死亡数が多いがんは、男性が①肺がん②胃がん③大腸がん、女性は①大腸がん②肺がん③胃がん、の順だった。

2014年5月7日水曜日

ホルモン補充療法が更年期女性のRA発症予防に有効の可能性

学会ダイジェスト: 第58回日本リウマチ学会
2014年4月24日~26日 東京
ホルモン補充療法が更年期女性のRA発症予防に有効の可能性
2014/5/7 日本リウマチ学会取材班

 50歳前後の更年期女性で朝のこわばりなどの関節症状を訴えてリウマチ外来を来院する患者は多く、そのうちの9割近くは放置しても自然に軽快消失するとされるが、関節リウマチ(RA)を発症するケースも見られる。慶宮病院院長の宮地清光氏らは、こうした関節症状がある更年期女性に対してホルモン補充療法(HRT)の効果を検討、RF陽性例ではHRT未施行例に比べて有意にRA発症が低いことを示した。4月26日まで東京で開催された日本リウマチ学会(JCR2014)で発表した。

2014年5月2日金曜日

ビタミンDの値が高いがん患者ほど生存率が高い:調査結果

2014年05月01日

▼ビタミンD値が高い人ほど乳がん、大腸がん、リンパ腫の予後が良好!

上海にある中国科学院のホイ・ワン教授が、これまでに発表された25の研究結果から、17,332人のがん患者のビタミンDの値を調べたところ、特に乳がん、大腸がん、リンパ腫においては、ビタミンDの値が高い人ほど予後が良いことがわかった。

がん患者のビタミンD値は治療前のもので、他に診断の時期やその後の生存率を併せて分析した。その結果ビタミンDの値が高い人の方が生存率が高く、寛解(病気の症状が落ち着き安定している状態)の時期も長かったという。

▼肺がんや胃がん、前立腺がん、皮膚がんでもわずかながらプラスの効果が

ビタミンD値と予後の良さの関係性が特に顕著なのは、前述の3つのがんだが、肺がんや胃がん、前立腺がん、メラノーマ、メルケル細胞がんについても、多少のプラス効果があるようだ。

「ビタミンD欠乏症が世界的に広がる中、改めてビタミンDは人間に欠かせない存在であることがわかった」とワン教授。「医師もがん患者のビタミンDのレベルに注目すべき」と述べている。

ビタミンD は日の光を浴びると私たちの体内で生成される他、サケやイワシ、サバ、卵、シリアル、粉ミルクなどに含まれている。

引用元*http://irorio.jp/sousuke/20140501/131832/