2012年1月30日月曜日

【閉経前乳癌】リュープリンの副作用

エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、長期にわたり投与する場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与する。


(1).低エストロゲン症状【閉経前乳癌の場合】:(5%以上)ほてり、熱感、のぼせ、肩こり、頭痛、不眠、眩暈、発汗、(0.1~5%未満)性欲減退、冷感、視覚障害、情緒不安定。

(2).女性生殖器【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)不正出血、膣乾燥、性交痛、膣炎、帯下(おりもの)増加、卵巣過剰刺激症状、乳房疼痛・乳房緊満感・乳房萎縮。

(3).筋・骨格系【閉経前乳癌の場合】:(5%以上)関節痛、骨疼痛等の疼痛、(0.1~5%未満)手指のこわばり等のこわばり、腰痛、筋肉痛、筋痙攣、骨塩量低下、血清リン上昇、高カルシウム血症。

(4).皮膚【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)ざ瘡、皮膚乾燥、脱毛、多毛、爪異常。

(5).精神神経系【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)眠気、いらいら感、記憶力低下、注意力低下、知覚異常。

(6).過敏症【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)発疹、そう痒

(7).肝臓【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇、(0.1%未満)黄疸[観察を十分に行う]。

(8).消化器【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、口内炎、口渇。

(9).循環器【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)心悸亢進、血圧上昇。

(10).血液【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)赤血球増多、貧血、白血球減少、血小板減少、部分トロンボプラスチン時間延長。

(11).泌尿器系【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)頻尿、排尿困難、BUN上昇。

(12).投与部位【閉経前乳癌の場合】:(5%以上)硬結、(0.1~5%未満)疼痛、発赤等の注射部位反応、(0.1%未満)膿瘍[観察を十分に行う]。

(13).その他【閉経前乳癌の場合】:(0.1~5%未満)疲労、倦怠感、脱力感、口唇のしびれ・四肢のしびれ、手根管症候群、耳鳴、難聴、胸部不快感、浮腫、体重増加、下肢痛、息苦しさ、発熱、総コレステロール上昇、LDLコレステロール上昇、トリグリセリド上昇、高カリウム血症、(0.1%未満)体重減少、味覚異常、甲状腺機能異常。


初回投与初期に、高活性LH-RH誘導体としての下垂体-性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の上昇に伴って一過性の骨疼痛増悪等がみられることがあるが、このような症状が現れた場合には対症療法を行う。

更年期障害様のうつ状態が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察する。