2011年6月29日水曜日

メモ: 脱毛から自毛回復までの道のり

◆抗がん剤投与開始

約1~2週間(個人差があります)
初回投与から約1~2週間は髪にも頭皮にもほとんど変化はありませんが、少しずつ抜け毛の量が増えます。その前兆として頭皮がぴりぴり・ちくちくするという方もいらっしゃいます。

◆副作用による脱毛

化学療法による脱毛は、薬の種類や量、個人の体質によって違いますが、10~20日頃から脱毛が始まり、約1カ月半くらいで活動期脱毛として90%くらいが抜け、その3か月後位に残った髪が休止期脱毛として抜けます。

頭皮は敏感になっていますので、こすらずに洗顔する要領でやさしくもみこむように洗ってください。髪もやさしく手ぐしで泡を毛先まで移動させるようにして洗うことで髪の汚れは取れます。
シャワーのお湯は温かすぎると血行を必要以上に促進するため、なるべくぬるま湯ですすいでください。また、シャンプー剤などの洗い残しがあると頭皮を傷めますので十分にすすいでください。
※朝は毛穴が緩んでいてシャンプーが頭皮に残りやすいので夜行なうようにしてください。
リンス剤等は毛髪に栄養分を与えるもので、頭皮には必要ありません。
脱毛期は極力避け、使用する時は毛先を中心に使用し、頭皮になるべくつかないようにしてください。

◆抗がん剤投与終了

約半年~1年(個人差があります)
投与終了後3カ月くらいの間に順次発毛していきますが、くせ毛や白髪になることがあります。また、特に乳がんの場合、化学療法後にホルモン治療を行うと女性ホルモンが抑制されるため、前髪や頭頂部が伸びにくいこともあります。
白髪をすぐに染めることは避けた方が賢明です。頭皮ケアとしてのマッサージを毎日行なうことで、頭皮に弾力が戻り、血行も良くなるので、くせ毛や白髪は徐々に改善されます。

髪が生え始め、頭皮の状態が落ち着いてきましたら(必ず炎症がない、触ってもぴりぴりしなくなってから)育毛剤を使って新陳代謝を促進させてください。なるべく刺激の少ない生薬成分が中心で、アルコール分の少ないものをお勧めします。
ご使用にあたっては、夜シャンプーをして清潔になった際と、毛穴が緩んでいて育毛剤の浸透に効果的な朝の時間の一日2回行なうと効果的です。

◆自毛回復

発毛をより早く促すために、化学療法が終了したら頭皮マッサージは有効です。
マッサージによって頭皮にゆとりが出ると、血行が促進され髪の回復も早くなります。頭皮がリラックスしている夜、シャンプーの後3~5分くらい行なうと効果的です。