2011年11月7日月曜日

「乳がん診療ガイドライン日米対比 外科療法 放射線療法」

「乳がん診療ガイドライン日米対比 外科療法 放射線療法」
(米国:2007年、日本:2005年版)

11 乳房切除後の照射は推奨されるか

11-a 胸壁制御率を向上させるか

腋窩リンパ節転移4個以上の症例では乳房切除術後の照射は胸壁制御率を向上させる。乳房切除術後照射により局所領域制御率の改善がみられるのは、 4個以上の腋窩リンパ節陽性患者、T3 T4 の癌患者、切除断端陽性患者、およびおそらく、切除したリンパ節脈に対し陽性率が高い1~3個のリンパ節転移の場合、あるいは高度脈管浸潤を伴う場合も可能性がある。

11-b 生存率を向上させるか

腋窩リンパ節転移4個以上など胸壁再発の危険性が高い症例では、適切な全身療法に乳房切除術後の照射を加えることで生存率が向上する。乳房切除術後照射により局所制御率の改善がみられるのは、 4個以上の腋窩リンパ節陽性患者、T3 T4 の癌患者、おそらく1~3個のリンパ節陽性も可能性がある。

11-c 適応は何か

腋窩リンパ節転移4個以上の症例では乳房切除術後の照射が勧められる。4個以上の腋窩リンパ節陽性、T3 T4 の原発癌、1~3個のリンパ節転移がありそれが摘出リンパ節数以上を占める場合、25%以下の転移と広範な脈管浸潤のある場合も可能性がある。

日本 <推奨グレード:A>
米国 <推奨グレード:A>
日本 <推奨グレード:B>
米国 <推奨グレード:B>
日本 <推奨グレード:->
米国 <推奨グレード:B>