2011年11月27日日曜日

薬物の有効性が判別できる「バイオマーカー」

薬剤が効くタイプなのか否か、薬剤が効いているのか否か、それが判別できるバイオマーカーはとっても重要なんだな。薬剤とバイオマーカーは二人三脚で開発して欲しいな。
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イレッサの屈辱と再興から部分引用 : さて、イレッサは2002年の発売当初「肺がんに対する夢の新薬」というイメージで登場したが、多くの無効例の中にときどき有効例が出現するため、臨床試験では長らく生存期間延長を証明することができず、わたしなどは「結局消滅してゆく薬剤」ではないかと疑ったこともあった。

同時期に間質性肺炎が5%に発生し、その半数が死亡することも明らかとなり、「イレッサは薬害あって一益なし」などと評されることもあった。

2004年に上皮成長因子受容体(EGFR)の遺伝子変異のある症例に限定して投与することにより、数カ月生存期間を延長できることが証明され始めた。これにより有効例があらかじめ判断できるようになり、現在のガイドラインでは手術標本でEGFRの変異が証明できた症例に対する第一選択の薬剤に躍り出ている。

最近、このEGFRなど薬物の有効性が判別できる「バイオマーカー」が非常に注目されているのも、イレッサでの成功があるからである