2011年10月19日水曜日

日本人のがん“半分は予防可能”

日本人のがんは、喫煙やウイルスなどの感染によるものが多く、半分は予防できる原因で起きているとする調査結果を国立がん研究センターがまとめました。

国立がん研究センターのグループは、平成17年にがんと診断された人の数を、がんのリスクを押し上げる喫煙や飲酒の習慣、それにウイルスの感染などがある人の数と照らし合わせ、日本人全体のがんの原因を分析しました。その結果、がんの原因で最も多いのは、男性の場合▽喫煙で29.7%、次いで▽肝炎ウイルスやピロリ菌などの感染で22.8%、続いて▽飲酒で9%でした。また女性で最も多いのは▽感染で17.5%、次いで▽喫煙で5%、▽飲酒で2.5%となっていました。男女合わせると、がんの半分ほどは、こうした予防できる原因で起きているということで、グループでは「生活習慣や環境の改善で日本人のがんは確実に減らせる」としています。一方、肥満が原因となるがんは、日本人の場合、男性で0.8%、女性で1.6%と少なく、アメリカ人の3分の1程度だったということです。国立がん研究センターの津金昌一郎予防研究部長は、「今回の結果は日本人のがん全体を統計的に分析したものだが、個人レベルでもがんの要因のある人は、リスクを減らすよう努力して欲しい」と話しています。
NHKニュース
10月19日 5時25分