2011年7月20日水曜日

ジャガイモ

▼じゃがいもの成分

じゃがいもはアルカリ性の食べ物です。全体を100とすると、水分が80、栄養分が20の割合になります。カリウムや鉄分も豊富で船乗り達や、冬を越さなければならない国の人々にはとても重宝された野菜なのです。

▼ビタミンC

昔の船乗りは、長期間に渡る航海の中で、ビタミンCが不足しておこる壊血病に頭を痛めていました。それを救ったのがじゃがいもです。じゃがいもにはビタミンCがたっぷりと含まれていて、日持ちもするので航海に持って行くにはピッタリだったのです。

本来ビタミンCは火と水に弱いものですが、じゃがいもの場合 はでんぷんにまもられているためにほとんどビタミンCが失われません。調理してもたっぷりとビタミンCが摂取できるのです。ビタミンCは肌にもよく、コラーゲンの生成も助けてくれる成分なだけではなく、血管や神経に対しても効果的な働きをします。

年齢を重ねると血管や神経が弱くなってしまうので、積極的 にビタミンCを摂ることで老化防止にもつながります。

▼ビタミンB1

じゃがいもには、なんとご飯の3倍ものビタミンB1が含まれています。ビタミンB1は糖質を体の中で分解する酵素をサポートして、エネルギーに変える能力 があります。要は、ビタミンB1によって糖質が効率よく使われ、脂肪として体に蓄積されにくくする働きがあるということです。脳にも十分なエネルギーが供給されるので、集中力がついてイラつきも少なくなります。

▼ビタミンB2

ビタミンB2は炭水化物や脂質、アミノ酸の代謝をよくしてくれますので肥満の防止になります。
新陳代謝も高めてくれるので肌にも良いのです。

▼ビタミンB6

神経を安定させてタンパク質の代謝をよくします。タンパク質を構成するアミノ酸や、タンパク質の分解を速やかにさせる酵素の手助け的な役割を果たします。

▼カリウム

じゃがいものカリウムはとても豊富です。体外に塩分を出す働きをします。

▼カロリー

じゃがいもを食べて太るのが嫌だ……これは間違った常識だとお分かりですね。満腹感を味わえて、しかもカロリーがご飯の半分なのですから、太るという常識とは全く逆といえるでしょう。

▼冬の保存食

スーパーで年中様々な野菜が並んでいる光景は、昔では考えられなかったでしょう。財布を持って欲しい野菜を気軽に購入できる、そんな時代ではなかったのです。寒い冬には野菜も不足し、栄養不足になりがちでしたが、じゃがいもは栄養豊富で長期間の保存も可能です。寒い冬を乗り切るためのビタミン補給の野菜と して、昔からじゃがいもは人々の生活を支えてきたのです。これほど栄養満点でカロリーも低い野菜は他にありません。じゃがいもを主食としている国があるのも納得ができますね。

▼新じゃが

新じゃがは、しっかり洗って皮ごと調理したいものです。そうすることにより、じゃがいもの栄養成分をあますところなく摂取することができます。

注意しなければいけないことは、緑に変色しているじゃがいもがあったら、それはきちんと皮をむいて調理しましょう。以前、小学校でじゃがいもを栽培して、穫れたての じゃがいもを皆で調理して食べたのですが、光にあたって皮が緑色になっているじゃがいもが混じっていたらしく、体調の異変を訴えた生徒が続出して病院に運ばれる騒ぎになったことがありました。

皮ごと調理する方が栄養はたくさん摂れますが、芽の出ていない物、緑に変色していないものに限ります。