引用メモ
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縫合糸の中には、吸収糸と呼ばれるモノがあります。これは、体内で分解されて、遅くとも半年~1年後には消滅してしまう糸です。
いくつか利点があります。
1,この糸を使って筋肉や皮下組織の縫合を行うと、(手術後)外観がなめらかで美しく治る。
2,消えて無くなってしまうので、将来、縫合部位からの慢性炎症や腫瘍の発生が少ない。
特に「1」の仕上がり。最初の内は、絹糸を使った縫合と区別はありませんが、半年~1年後にもなると外観上・触感上の傷跡が絹糸に比べてかなり目立たなくなります。特に、傷跡を上から触れたときにある、縫合糸によるゴリゴリとした感触が、非常に分かり難くいようです。(「手術はしてない」と誤診したことがあるくらい、触診だけでは判らない、なめらかな傷跡が多い)
「2」については、そういう話があることはあるのですが、あまり体験したことはありません。ただし、「そうした方が良い」というお話は古くからあります。
この縫合糸の欠点は、非常に高価なことです。同じ本数の絹糸と比べると、10倍以上値段が違います。